イタリア旅行記 パッソピシャーロ

2011/06/18 訪問生産者ブログ

イタリアに行ってました。
シチリア州 → フリウーリ州 → トレンティーノ・アルトアディジェ州 → ヴェネト州と南から北迄の素晴らしいワインの生産者を訪問してきました。

毎年恒例で生産者訪問をしてきましたが、年々参加者の方々がお若くなっておりまして、ほぼ最長老になりつつあります。

昔は食後に部屋飲みで盛り上がったりしてたなあ。。。

今回は旅の途中で二回もダウンしてしまいましたよ。ホント、もう無理はできないと実感してます。


さて、今回の旅でまず訪れたのはエトナ火山の麓で葡萄栽培をしている”パッソピシャーロ”


シチリアのピノ・ノワールと呼ばれていて大好きなワインだったので訪問がとても楽しみだった生産者です。


驚いたのは前日の日中の気温が30℃もあったというのにエトナ山頂には根雪が残っているのです。

標高700m~1000mに畑があるので乗り物酔いするメンバーがでるくらいうねうねとバスで登っていきます。

たどり着いたのは標高1000mにあるランパンテの畑。

 

今回の旅で最も興味深かったのがシチリアの土地。
以前は安ワインのイメージが強かったシチリアのワインはこの10年くらいで急成長しています。
私が認識しているだけでもプラネタ、クズマーノ、グルフィ、パラーリ、コッタネーラ、サンタ・アナスタシア、コローシ、フェウド・アランチョ、そしてパッソピシャーロ。
10年前のシチリアワインはドゥーカ・ディ・サラパルータ社のコルヴォくらい。それでも同社の作るドゥーカ・エンリコの美味しさに驚いた懐かしい記憶が蘇ります。

上記の生産者の中で特に心奪われたワインがパラーリのファロ・ロッソとパッソピシャーロ。
ネレッロ・マスカレーゼ種で作ったワインが好きなようです。

一度は行ってみたいと思いつつ、シチリアといえばマフィアでこわ~~~いイメージが強い地域。
しかも標高1000mの畑にたどり着くのは至難の業です。

今回のツアーに感謝!!

   

畑にたどり着く迄に咲き誇る黄色い花、ジネストラと言ってエニシダらしいです。
とても美しい光景ですが度重なるエトナ火山の噴火による溶岩流出で打ち捨てられた畑や醸造所、このエリアの過酷な現実を知りました。

葡萄栽培だけでは生きて行けない貧しさにこの地を捨てた小作人の方は多いようです。

パッソピシャーロを経営するアンドレ・フランケッティ氏はトスカーナでテヌータ・ディ・トリノーロで成功を収めた実力者。

元々裕福な家庭で育ったフランケッティ氏は様々なことにチャレンジ、俳優をしていた事もあるとか。

長い時間を経て彼が落ち着いたのがワイン作り。現在は彼の資金力と情熱をワイン作りに注いでいるそうです。

フランケッティ氏はネレッロ・マスカレーゼのポテンシャルを見出し打ち捨てられていた醸造所を購入しワイン生産に乗り出したのです。一気に世界の目がエトナに集まり始めました。現在では40社近くまで、自社瓶詰めを始めたワイナリーが存在するまでになっています。 

イタリアではブルネッロ・ディ・モンタルチーノに次いで畑の価格が高いエリアが標高の高いエトナの畑となっているそうです。
この標高の高いエリアに畑を所有するのはフランク・コーネリッセン氏(御園あきさんのご主人)とアルベルト グラーチ氏とアンドレ・フランケッティ氏の三人だそうです。

   

樹齢は60年以上。100年超えもざらです。
仕立てはアルベレッロ・クラシコ。南フランスでみるゴブレ(株仕立て)のような感じですね。

フランケッティ氏はモンテドルチェの畑でシャルドネの栽培も始めました。
2009年に植樹したそうです。



畑の見学の後は醸造所の見学。

   

   

   

コントラーダ(区域名) やクリュというブリウゴーニュ的な概念で畑ごとのワイン醸造を行っています。

お楽しみの試飲です。

   

●Guardiola2010
シャルドネ種 2010年の白ワインの出来映えは素晴らしかったそうです。
まさしくパイナップルのような豊かで大柄な果実味がありながら硬質なミネラルの味わいとエレガントな酸味。
この際立った酸味が標高の高さを表しています。

   

●Passopisciaro2008
ネレッロ・マスカレーゼ種
いろんな区画のブレンド。細やかなタンニン、スマートな酸とチェリー系の果実味。若干スパイスのようなアクセント

●Chiappemacine2009
ネレッロ・マスカレーゼ種
標高600m 溶岩と石灰岩の土壌。1.5ha樹齢80年
ブルゴーニュのクリュの概念で作った単一畑もの。パッソピシャーロよりさらに丸みを感じる良く熟したタンニン

●Rampante2009
ネレッロ・マスカレーゼ種
標高1000m 1ha 樹齢80年以上 溶岩と砂岩
いたってピュア より酸のたくましさを感じる熟成型のワイン

●Porcaria2009
ネレッロ・マスカレーゼ種
標高750m
力強い果実感、もちろん酸味はエレガント

●Sciaranoova2009
ネレッロ・マスカレーゼ種
標高850m
一番個性を強く感じる味わい。パンチがあり力強く余韻も長い。

●Franchetti2009
プティ・ヴェルド種 チェサネーレ種・・・ラッツィオで火山性土壌で自生する品種らしい
がらりとスタイルの違うワイン。
トロリーノを思い出すようなジャーミーな味わい。